過敏性腸症候群

腸に腫瘍や炎症などが確認されないのもかかわらず、腹痛や下痢、便秘などの症状が続きおなかの調子が悪い状態が続いてしまう場合、過敏性腸症候群の疑いがあります。成人では約1割程度の人が罹患していると言われていますが、小児では小学生で1~2%、中学生で2~5%、高校生では5~9%程度とされており、年齢が進むにつれて頻度は多くなっていきます。

症状

症状として、腹痛、下痢や便秘、おなかにガスがたまってしまう、などが良くみられる症状です。またこれらの症状が一定にみられるわけではなく、下痢と便秘が交互に出現したり、ガスがたまることが主たる症状の人など、患者それぞれの症状も多彩です。多くは排便により症状が和らぐことが多いようです。これらの症状が重度になれば日常生活に支障をきたすようになり、心配で電車にも乗れなくなるなど心の健康にまで影響してくることがあります。


現時点で明らかな原因はわかっていません。腸の運動異常や内臓過敏、アレルギーなどの免疫異常など様々な要因が絡み合って発生すると考えられています。しかし、過敏性腸症候群ではストレスは大きな悪化要因となるため、患者本人だけでなく周囲の病気への理解などは病状に大きな影響を与えます。学校での生活上の心配、受験、家庭内でのストレスや不安など、現在の社会では子供へのストレスも非常に多くなっており、無理に学校に行かせようとすると病状が悪化することも十分考えられるため、症状が長期にわたる、悪化傾向などがあれば早めに受診する方が良いでしょう。
 

検査


過敏性腸症候群では血液検査などでは基本的に大きな異常は認められません。ただし、過敏性腸症候群だと思っていても、明らかに消化器に異常がないことを確認するためにも検査は決して不必要なものとは言えません。

治療

治療としては、まず命に関わるような病気ではなく、日々の生活の状況を把握し、ストレスを軽減し、ゆっくりと治療していくことが大事であると理解することから始まります。また、適切な食事、例えば香辛料の過剰な摂取、炭酸飲料、コーヒーなどのカフェインを多く含む食事などは控えた方が良いですし、規則正しい生活、例えば早寝早起きなど清潔リズムを整える、不安となっている家庭や学校などの周囲の人たちに病気を理解してもらうなどの環境整備、患者本人への心理療法など様々な面からのアプローチが必要となります。その中で、内服薬も一つの治療の手段となるのであり、決してお薬だけで治せる疾患ではありません。信頼できる主治医とともに、長い目で治療していくことが大事な疾患です。

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