マイコプラズマ肺炎
オリンピック・イヤーに流行するって・・・!?
マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマという病原体が感染することで発症する感染症です。
幼稚園から小学生がかかりやすいですが、若い大人も発症します。
潜伏期間が2−3週間と長く、感染している人の飛沫や、唾液や鼻水がついたものに接触して感染します。
どんな症状なの?
主な症状は、発熱としつこい咳です。他の肺炎と違って、胸の音を聴診しても分かりずらいのが特徴です。
診断は、症状や経過、流行状況から考えて判断します。
胸のレントゲンを撮って肺炎を確認することもあります。
確定診断をつけるには、血液検査を2種間以上の間隔をあけて2回することで、身体の中の抗体価が4倍以上に上がっていることを確認しなくてはなりません。
これはなかなか大変なので、当院では、20分でわかる迅速検査を導入しています。
迅速検査はその場で簡単に調べられますが、少し感度が低いのが難点です。
迅速検査で陽性にならなくても、症状や経過からマイコプラズマ肺炎を疑った場合には、マイコプラズマに効果のある治療をおこなうことが多いです。
どう治療するの?
治療は、マクロライド系と言われる抗生物質を飲んでいただきます。
しかし、最近は抗生物質が効かないマイコプラズマ(耐性菌)が増えてきています。
時間をかければ自分の免疫力で治すことができます。
かなりしつこい咳が残ることがありますので、咳止めを使ったり、喘息の治療を一時的に併用したりすることもあります。
どんな合併症がある?
合併症としては、中耳炎・副鼻腔炎が多いですが、髄膜炎や脳炎を起こすこともあります。
かなりいろいろな臓器に症状を引き起こすことがわかっています。蕁麻疹などもよく起こすことがあります。
どう治るの?
登園・登校できるようになるのは、『主要な症状がなくなったら』です。
当然、熱が下がっていること、そして食欲があり元気になれば許可証をお書きします。
咳が残ってしまう時もありますので、体育はしばらくお休みしていただくようにお話しすることもあります。
以前は、4年に一回流行が来ていたので、オリンピックイヤーに流行すると言われていましたが、最近は毎年流行っているように感じます。
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