注意欠陥多動性障害(ADHD)

注意欠陥多動性障害とは?

発達障害の中でも、他の子と比べて落ち着きのなさが極めて目立つのが注意欠陥多動性障害(ADHD:Attention Deficit / Hyperactivity Disorder)です。注意欠如の特徴としては、「授業中、注意を持続することができない」「忘れ物が多い」「片づけが苦手」などがあります。多動・衝動性の特徴としては、「授業中、席を離れて歩き回る」「順番を待つことができない」「しゃべりすぎる」などがあります。

ADHDの診断基準

ADHDは、注意欠如型、多動・衝動型、混合型の3つに分かれます。以下の症状のうち、注意欠如や多動性・衝動性に関する症状が、「それぞれ9項目のうち6項目以上当てはまる」、「6か月以上持続している」、「社会生活上の困難を抱えている」ことで診断されます。注意欠如型、多動・衝動型の両方を抱えていれば混合型となります。

【注意欠如の症状】

① 勉強中に不注意な間違いをする

② 活動中に注意を持続することが困難

③ 話を聞いていないように見える

④ 指示に従えず勉強をやり遂げられない

⑤ 課題を順序立てることが困難

⑥ 精神的努力が必要な課題を嫌う

⑦ 必要なものをよくなくす

⑧ 外的な刺激によってすぐ気が散る

⑨ 日々の活動で忘れっぽい

【多動性・衝動性の症状】

① 手足をそわそわ動かす

② 席についていられない

③ 不適切な状況で走り回る

④ 静かに遊べない

⑤ じっとしていない

⑥ しゃべりすぎる

⑦ 質問が終わる前に答え始める

⑧ 順番を待つことが困難

⑨ 他人を妨害し、邪魔する。

 注意欠如型では、忘れ物が多かったり、集中を持続することが困難であったりという症状がよくみられます。はじめは単にそそっかしい子、あわてん坊とみなされて診断に至らないこともありますが、学校生活に支障を来すようになって背後のADHDが診断される場合もあります。

 また、衝動性の症状としては、ルールを守れない、飛び出すという症状が多いとされますが、日常生活では列や順番に割り込む、会話に割り込むことがしばしばみられます。多動性の症状としては、じっとしていられない、うろうろしてしまう、すぐに立ち歩いてしまうなどが中心です。

二次障害と合併障害

ADHDの子どもは、忘れ物が多かったり、ルールが守れず、友達とトラブルになるなどの問題が起こってきます。多くの子は、家や学校で叱られ続けるために、自尊心が低下することが多くなってきます。自尊心の低下や失敗体験が積み重なると「うつや不安障害といった二次障害」を合併しやすくなります。重い二次障害を起こしてしまうと、なかなか元の生活に戻るのが難しいということがあります。ですから早く気づいて対処し、二次障害を防ぐことが大切です。

 また最近では、ADHDの子には、睡眠障害が起こる可能性が非常に高いことが、様々な研究で指摘されています。睡眠と覚醒のリズムに障害が起きて、「寝つきが悪い」、「夜泣きがひどい」、「ぐっすり眠れない」、「眠り過ぎる」といった症状が出ることがあります。逆に、よい睡眠がとれるように生活リズムを整えることが症状の軽減につながるといわれています。

ADHDの治療

ADHDをただ診断するだけではなく、具体的にどのような困難を抱えているのか、その困難はどのような状況でどのようにして起きているのかを確認することから始まります。そして困難を軽減するための社会生活訓練(SST)や、家庭、学校などでの環境調整などを考えます。

 環境調整とは、例えば気が散りやすい場合には、窓際や廊下に近い席は避け、なるべく教師に近い場所に座席を置くことや、小さなノートを持っておいて、すぐにメモする習慣をつけることなどが挙げられます。とにかく、失敗して注意される、叱られるという場面がなるべく少なくなるような環境設定を考えます。

 環境調整だけでは行動に変化が現れにくい場合や、衝動的な行動が止められない場合には、薬物療法を行うこともあります。現在、ADHDに対する薬物療法としてわが国で認められているのは、メチルフェニデート徐放錠(コンサータ)、アトモキセチン(ストラテラ)、グアンファシン徐放錠(インチュニブ)の3種類です。ADHDが遺伝子や脳のどの部分の障害かということについても、脳の報酬系に障害があるという報告をはじめとして多くの報告がありますが、まだ決定的なものはありません。コンサータは、脳内のドパミンという神経伝達物質の働きを調整する薬で、ストラテラとインチュニブは、ノルアドレナリンという神経伝達物質の働きを調整する働きがあるとされています。薬物療法に関しては、これまでにたくさんの調査研究があり、ADHDの症状が軽減することが分かっています。また、不安障害などの二次障害を減らすことができるといわれています。

 ADHDの子どもが抱える問題は、家庭や学校の先生だけで解決しようとするのではなく、かかりつけ医や地域の保健センターなどに相談しましょう。そして、子どもと親、学校の先生、医師、臨床心理士などがチームを組んで対応します。

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