風邪(ウイルス性上気道炎)
★風邪の原因
小児にはよく見られる発熱、鼻水や咳の症状、つまり風邪の原因のほとんどはウイルス感染と言われています。原因となるウイルスは有名なインフルエンザウイルスのほか、アデノウイルス、ライノウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルスなど非常に多く種類が確認されており、症状のみでどのようなウイルスに感染しているのかを判断するのはインフルエンザウイルスやRSウイルスなど症状に特徴のあるウイルスでないと、非常に困難です。また、ウイルスによって飛沫感染しやすかったり、接触感染しやすかったりと感染の経路もいろいろあり、予防には手洗い、うがいなどの一般的な感染対策が必要です。
さらに、年齢が小さい子供ほどこのウイルス感染にかかりやすく、小学生と乳幼児と比較すると約3倍くらいは乳幼児の方が風邪にかかりやすいようです。
★症状
最も多く保護者の心配の要因となるのが発熱です。発熱は1~3日程度は続くことが多いですし、上がったり下がったりするのもよく見られる症状です。ウイルスや体調などによっては長いと5日程度も発熱が続くこともあります。そのほか、鼻水や咳、時には下痢や嘔吐を伴うこともあります。鼻水は、最初はさらさらとした水様性のもので始まり、徐々に粘り気が出てきて黄色くなってくることが多いです。鼻汁は風邪をひくと乳幼児では2週間程度、年長児でも1週間から10日程度は続くことが多く決して珍しいことではありません。また、子供の咳で多いのは、鼻水が徐々に増加して喉に垂れ込んでくると、のどが刺激されて咳が多くなってくることもよく見られます。咳に関して、日中は元気で咳もないけれど夜に時々咳をする程度であれば様子を見て構いませんが、眠れないほど咳がひどくなる、呼吸が荒いなどの症状があれば風邪だけの咳ではなさそうですので受診をした方がいいでしょう。また、鼻水が多くなると小児の場合は中耳炎にもなりやすいので、鼻水を吸ってあげることも有効な方法です。症状が出る順番としては発熱した後、鼻水や咳が出てくることが多いですが、鼻水などが先行して発熱することもあります。
★治療
基本的にウイルス性の風邪の場合、感染したウイルスを死滅させる薬はありません。自分の免疫力でウイルスを排除して治していくしかないのです。その補助として鼻水を出しやするなどの風邪薬を使います。風邪薬は症状をやわらげるお薬で、症状をすぐに止めて治すことのできる薬ではないことは理解しておきましょう。できるだけ早く治したいという場合には、時として漢方薬も有効なことがあります。ただし、子供にとっては味の問題もあったりしますので、希望される場合は主治医に相談してみるとよいでしょう。
ⅰ)解熱剤の使い方
風邪を引いた時の発熱には良い面と悪い面があります。まずは良い面ですが、風邪をひくということはウイルスが体内に侵入してくることです。これを排除するのが血液中の白血球ですが熱が出ることでこの白血球の働きは高くなります。つまり、熱を出すことで風邪を治そうとしているということです。一方、熱が高くなるとやはり体がつらくなってきます。子供では時にはつらくて水分が摂れなくなったり、頭が痛くなったりします。これが発熱の悪い面ですが、この悪い面が出てきたときに解熱剤を使用するのが良い使い方と言えるでしょう。よく処方箋などには38.5℃以上の発熱があった時に解熱剤を使用するように書かれていることもありますが、子供では39度あっても水分もとれて比較的、元気もあることもあります。このような時、解熱剤は使用せず、水分をしっかりとって休ませてあげる方が良いと思われます。逆に38℃程度でもぐったりして元気もなく、水分も十分とれない、あるいは頭が痛くて眠りたくても眠れないというようなときは解熱剤を使用してかまいません。
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